新型コロナウイルスの感染拡大で長期休校が続くなか、子どもたちとつながるために、何とか双方向型のオンライン授業ができないか。そんな思いを抱く教員たちがオンライン会議システムでつながり、「夜の職員会議」を開催。海外や国内の先進校の手法を学んできた。情報は全国各地で共有され、様々な形で芽吹きつつある。
4月30日夜8時、オンライン会議システム「Zoom(ズーム)」の画面には各地の教員らが続々と映し出された。国内は北海道から沖縄、海外は米国、中国、イタリア……。参加者は口コミで広がり、最も多い時間で400人近くに伸びた。
「コロナ時代にも学びを止めない」とネット上に発足した有志による会議は、この日が4回目の最終日。4月16日から回を重ね、延べ800人以上が参加した。
Zoom会議を企画したのは、東京都調布市立多摩川小学校の指導教諭、庄子寛之さん(36)だ。
多くの公立校で双方向型のオンライン授業が進まない背景として、▽ICT(情報通信技術)に理解がない▽セキュリティーが厳しすぎる▽地域や他校と横並び意識がある――などが指摘されている。こうした壁に阻まれ、教員が身動き取れないケースも目立つ。
拡大する世界の教員をつなぐZoom会議を企画した調布市立多摩川小学校の指導教諭の庄子寛之さん
そこで庄子さんは、教員同士が横のつながりを作って世界の先進例やノウハウを知ることで、現状を打破できないかと考えた。「いま一番必要なのは子どもたちと対面でつながること。ICTはそのための手段にすぎません」
この日、最初に発表したのは、…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル